STEP14 腰を見る
よく「腰ふら」とか「腰があまい」など腰に関する言葉もいろいろありますが、誤解の無いように説明しておくと「腰ふら」とは先天的、または後天的ななんらかの理由で頚椎に変形や圧迫が生じ、腰(下半身というべきでしょうか)に動きの異常が見られるものを指します。詳しくは獣医師によるレントゲン検査をして骨の形等を確認しないと判断は出来ませんが、明らかに運動機能に障害が生じているものは常歩をすると分かる場合もあります。
1.よく「あの馬は腰があまい」といったりしますが、実際ごく軽度の「腰ふら」の場合で成長しても症状がそれ以上進まない場合は、競走能力に大きな影響を及ぼさないこともままあるようです。
2.馬によっては、体が柔軟で歩いたときに踏み込みの深い馬は、その踏み込みの深さから、常歩時に骨盤が揺れ、腰がゆらゆらしているように見えることもあります。これは「腰ふら」ではなく、馬の柔らかさからくるものなのですが、「体の柔らかさからくる、腰の柔らかさ」と「腰ふら」をはっきり区別するのは非常に困難で、長年の経験と学習をもってしても容易ではないともいわれます。はっきり見分ける方法があるならば逆に教えて頂きたいぐらいです。どちらにせよ、腰の具合は歩かせて見る以外に方法はなく、写真だけでの判断は無理でしょう。
実馬編
「腰のあまい」馬は常歩で歩かせると、腰から後ろを引きずるように、力なく歩いたり、常歩を後ろから見ると、腰がゆらゆら大きく揺れたりする症状を見せることが多いようです。実際には馬を大きく右回りや左回りで引かせることにより、念入りに確認するバイヤーもいるようです。若馬を早い時期から仕上げることに秀でた、北海道競馬のベテラン調教師のなかには、正姿勢のまま「車をバックさせるように、馬を後に数歩、歩かせて肢を引きずるかどうか」を判断の目安にしているとの話も聞きます。